2007年12月の日記

2007年12月の日記

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12月31日

　108の煩悩を滅するべく、鐘ではなく戦いのゴングが鳴る。3大決戦を含む5つの戦いが来たる年の幸福を呼ぶか・・・。

前座

　ダークマッチ。それは、スポットの当たらない、カメラの入らない試合。しかし、煩悩を滅する戦いは既に始まっている。

JAFジェレット（○　6分7秒　反則　×）淵屋武道

　かつて列島を恐怖のジュンドコに陥れたフォーク攻撃が蘇った。もちろん、痛めつけるだけ痛めつけての反則負け。いつものように淵屋はにこやかに帰って行った。

ショーライ蘇民（○　8分　反則　×）下駄壱

　チビッコのヒーローと目されていた下駄壱だったが、トマホークを振り回し、審判までもKOしてしまう悪行三昧。TVマッチに登場できる日は当分来ないだろう。

オープニングマッチ（地雷＆有刺鉄線ボードデスマッチ）

　オープニングマッチは、ともに30年以上の人気を誇る両選手の対決。因縁を清算すべく、場外には地雷、コーナーには有刺鉄線ボードが設置されているデスマッチ。

　序盤いきなり場外に放り出され地雷の爆煙に包まれてしまったジャングルライド６だったが、チョップ攻撃などに活路を見出す。しかし、タケコプキック、暗記パンキックなどで畳み掛けられ、再び場外へ。

　しかし今度は、間髪入れず反撃。モンドラーＡが地雷へ放り落とされた。

　チビッコのヒーロー同士が大流血状態で戦う異常事態に、会場の親子連れが息を飲む。と、今度はスタンディングからのヘッドロックでグラウンドに持ち込むモンドラー。更にＮ太くんダメじゃないか攻撃で精神を揺さぶったところへ、立ったままの頭突き、そしてゆっくりと反って行く不気味なジャーマンスープレックスと、完全なモンドラーペース。

　これを何とか返したジャングルライド６は、うまく誘い込んだモンドラーＡを地雷へと放り出して流れを切る。更に投げっ放しのジャーマンスープレックス、厳しい膝蹴りの連打、ハイスピードのエルボードロップと繋ぎ、最後はその場飛びのムーンサルトプレスで３カウント。

　両者ともにお互いの長所を出し合った熱戦はまた、生物の部分を残したサイボーグが完全なマシンであるロボットに勝った、歴史的な瞬間でもあった。

第2試合（電流爆破デスマッチ）

　セミファイナルは、2m級の巨漢同士が電流爆破マッチで激突。ロープの代わりに有刺鉄線が張られ、触れれば大爆発という危険なデスマッチだが、更なる危険な仕掛けも用意されていた。

　１５分経つと、リング下に仕掛けられた時限爆弾が作動し、両選手も審判も無事では済まない、とまあ、そんなルールが良く存在するなと逆に感心してしまうような試合規定だ。

　ゴングと同時に拳を振るうカップ。狙うはＫＯか。早速マウントポジションに捕らえるが、これに耐えたノヴォは早くもカップを有刺鉄線へ。大流血のカップだが、またしてもマウントポジションを狙うと、220kgはあろうかというノヴォの巨体を持ち上げ、叩きつけるとともに自らの体重も乗せるという豪快な攻撃に出た。一方のノヴォは、骨も折れよといわんばかりの凄まじい逆エビ固めを見せる。

　ここからは一進一退。カップが得意のパンチを出せば、ノヴォは巨体を整地用のローラーに見立ててカップを押しつぶす。カップがバックマウントを取れば、ノヴォは喉輪を決め、カップをそのままマットへ叩きつける。

　カップがアメフト仕込みの強烈なタックルでノヴォを吹っ飛ばせば、ノヴォは某国国技仕込みの豪快な投げ技でカップを叩きつける。カップがノヴォの巨体を軽々とリフトアップして見せれば、ノヴォは張り手を連発してカップを吹っ飛ばす。

　後頭部への強烈な張り手に手応えがあったか、ノヴォは遂に勝利を確信して首切りポーズ。カップを高々と担ぎ上げると、マットに叩きつけて勝利した。

　一方は２度の爆破に傷つき破れ、他方は爆破を味わうことなく勝利。終わってみれば、ルールをうまく利用したノヴォ６４の完勝だった。

メインイベント

　２００７年を締めくくるメインイベントを前に、曲者テクニシャン、ウィドウメイカーＳが突如シンボルカラーを変更し、ペイントレスラー『Ｓｔｅｖｅ』として登場するというスキットが場内ヴィジョンで放映されたことも手伝って、会場のヴォルテージは最高潮に達していた。

　対照的な色合いのライトに照らされ、両選手が入場。静かに、しかし着実に足を狙って行くＳｔｅｖｅに対し、パンチなどを主体としたラフ殺法で対抗するテイマー。後頭部へ頭突きを叩き込む。

　コーナーへテイマーを乗せ、ドラゴンスクリューで叩き落したＳｔｅｖｅは、足殺しの総決算とばかりに足４の字固め。しかしこれに耐えたＧＨがパンチ、頭突きで対抗。

　業を煮やしたＳｔｅｖｅは、１０分と経たないうちに勝負に出る。リング上を対角線に走り、側転フェイントを加えたエルボーバットを皮切りに、ふらついたテイマーの顔面をマットに叩きつけ、高く飛んでのエルボードロップ、古典的な背骨折りと、フィニッシュへのフルコースが完成して行く。

　しかし、止めの一撃として放ったはずのラウンディングボディプレスで３カウントを獲ることができず、流れが変わって行く。場外に向けてメキシコ仕込みのトペ・スイシーダを繰り出したまでは良かったが、ハード芸人ならではの精神攻撃にペースを乱され、大きくジャンプしてのブレーンバスターをまともに喰らう。

　焦って飛び掛ったところをうまく場外に放り出され、ヘッドロックしながらのパンチ、ラクダ固めと繋がれ、場外戦は完全にテイマーペース。コーナーポストからのニードロップなどを繰り出すが流れは変えられないＳｔｅｖｅ。

　強引にジャーマンスープレックスを狙うも、カウント２で跳ね返され、逆にコーナーポストからのエルボードロップ、更に頭部をテイマーのタイツ内に収納されてしまい、そのまま脳天からマットに突き刺さる羽目に。

　サーフボードストレッチで動きを封じられたところを、またも焦ってドラゴンスープレックス一撃での逆転を試みて失敗。コーナーポストからのスレッジハンマー、対角線を走ってのヒップアタックと、今度はテイマーが総仕上げにかかる。

　高く飛んで背面で敵を押しつぶすセントーン、ポーズを決めてのパンチから、究極の精神攻撃。場外に放り出されたＳｔｅｖｅはもはや虫の息。テイマーは呼吸を整え、止めを刺す瞬間を待つ。

　しかし、Ｓｔｅｖｅの目には、まだかすかな光がともっていた。場内へ生還したところへ不用意に近づいて来るテイマー。その膝へ、渾身の低空ドロップキック一閃。起き上がってこないのを見て取ると、そのまま腕ひしぎ逆十字固めを決め、やや唐突ながらＳｔｅｖｅが長き熱戦に終止符を打った。

　だが、唐突さゆえに観客はまだ納得していない。それを敏感に感じ取ったか、Ｓｔｅｖｅはテイマーをリング中央へ運び、究極の技を示唆するポーズ。新必殺技、スーパースターエルボーを決めて見せる。

　更に、客の反応を伺うと、本来フィニッシュに使うべきだった閃光魔術も繰り出し、食い足りない様子だった観衆を最後にもう一度熱狂させるべく、リング中央でポーズを決めた。

ご挨拶

　意味不明の内容にお付き合いくださってありがとうございます。ぼく本人は大変満足しております。勝手に一人で盛り上がったことで、良いガス抜きになりました。

　どうぞ良いお年をお迎えください。皆様来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。つ～か、また明日、ですね♪