2013年5月の日記
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5月28日

ラストスパート~海と港と駅と坂~

 子供の頃に長い休みの間を過ごした家には、引き戸の玄関から門までの間に「たたき」があった。置かれた石の上を跳ねながら路地へ出ると、左右の視界いっぱいに区役所に併設された駐車場の塀が続く。それが切れるまで少しの間左に行くと学校の校門のような入り口があり、脇にはプレハブのこじんまりした職員向け食堂が立っていた。

 駐車場に車が入っていくためのわずかなスペースに父と並んで立って、小型のラジオをそこいらに置くと、ちょうどラジオ体操が始まる。親子揃って四肢を曲げ伸ばしした後、少しばかりの距離を走る─というのが日課だった。

 明治の洋館を思わせる区役所から離れ、かつて水害のあった川を塞いだという道路に出る。やや急な坂を下りていく途中でいつも軽く喘息気味になるので、スピードを落とした。

 律儀にペースを変えぬ父の背は徐々に遠くなり、先に路面電車の通る車道へ出て、左に曲がって消える。こちらが角へたどり着いた頃には、道の曲がるのも手伝って、どこまで行ったのか見えない。

 ここから先しばらくは曲がりながら緩やかに上って行くので、更に呼吸が苦しくなってくる。もはや走る格好をしながら歩いているに等しい。自らの発する、靴底が軽く地面をする音が疲労感を倍増する。

 しかし、向かって右方向の眺めが良くなる場所へ来ると気分がすっかり変わる。朝日を浴びた海、切なそうに汽笛を鳴らして進む船、手前には数え切れないほど多くの貨車を力強く引くD51──と、長い夏休みの非日常感を実感して余りある心躍る風景がいくつも重なる。

 加えて、毎日この時間に特急の始発が出る。発車のベルの後、ぴょおうという甲高い警笛と、機関車の推力に客車がついていく瞬間のガコーンという重い金属音とを合図に、じわじわそろそろと列車が名残惜しげに動き出す。朝とは言え、まだ車内の明かりが点っているところに独特の風情があった。

 無粋なことにそんな特急列車を人力で追い抜こうと、つい全速力を出してしまうのもまた日課のうちだった。もちろん、何秒かのうちに抜き返されてしまうのは言うまでもない。

 去り行く列車に別れを告げて全速のまま角を曲がると、ゴールへ向けて急な上りが待っている。長く見えなかった父の背がそこで不意に、それも思ったより近くに現れる。いつもここで追い越し、もとの食堂前のスペースへは少しだけ先に着いた。

 そんなのでは体を鍛えられはしない、同じ調子でずっと行かねば意味がないと父は毎度嘆いたが、結局学生・生徒である間中ずっと、同じ「夏休みの朝」を二人で繰り返した。

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5月15日

よっしゃ

 手を打つ前に他力本願的に叶いました 

 別の角度から言いますと、意図をすっかり読まれた上で、好意的に先回りしていただきました(笑

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5月14日

何にせよ

 ちょろっとここに書くことができるのは良かったかな?

 秒単位で始終カリカリし続けて「時間を無駄にするな!」って自分を叱咤激励していても、結局は過剰なストレスがかかるだけですしね。

 だいぶ落ち着いてきました。

 今週と来週を使って次の手を控えめに打ってみて、その結果を見てまた次の手を打とう♪っていうのが近況です・・・じゃ、何の話だかちっともわかりませんよね(笑

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5月13日

久々にFC東京話

 先に一昨日の話の続きです。先方の社内でバタバタがあっての「パッタリ」だったようで、別に終わった・切られたの話ではありませんでした。

 ひとまず大ピンチ→小ピンチに。とにかく踏ん張ります。




 ──で、FC東京。

 ズルズル負けそうな試合に追いついたり、最後に守りに入ったら崩れちゃったりと、相変わらずチーム像が不安定な日々が続いています。前者に固定されてくれれば・・・。

 いつもの位置(9位)よりは上にいますけど、結局は最初から思っていることそのままの繰り返しです。他とのコンビネーション的に権田ではダメ、加賀もチャンも準レギュラークラス止まり・・・と、3月上旬の課題が解消されないまま。

 でも、いいんです。面白い時は超面白いから。勝ったり負けたりで9位にいればいいんです。



 とか言ってて10位だったのが昨シーズンですけど(笑

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5月11日

まだまだ・・・

 苦難は続くようです。




 3月のお話をおさらいしておきますと・・・、

▼メインにしている仕事が減る→やがてなくなる

▼それどころか、この手の仕事が皆なくなりそう

▼新しい仕事を取ってきて、6月破綻は防いだ


 以上の3点に要約できます。




 その後本当なら、仕事が減った分の時間を使って異なる展開へ向けた準備を色々やるはずでしたが、4月は減らなかったんですよ、メインの仕事。それで、他の事をしている時間が全くなくなってしまい、結局いつものように寝る間も惜しんで仕事・仕事で来ていたんです。

 文字通り死に物狂いでがんばって来たのですが、世間が連休明けになってから、急にぱったりとメインの仕事が途絶えてしまいました。先方が連休中休んでおられましたので、多分10日発注分から再開だろうと思っていたのですが、連絡ゼロ。

 これが事前に伺っていた「相当数減る」ということなのか、それともまさかの「今月からいきなりゼロ」なのかは、問い合わせ中です。




 とにかく結論から言いますと、6月破綻危機を回避したばかりなのに、新たに7月破綻危機が発生してしまったような感じです。

 当初のイメージ通り、徐々に仕事が減る→その都度対処する→空いた時間のプレゼンで新分野開拓!というふうに行ければ良かったんですけどね。

 むしろ増えるくらい→当然ながら忙殺→ある日突然終了だとしたら、ちょっとやりきれないものがあります。いったい、このふた月の頑張りはなんだったのか・・・(涙

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5月4日

CL準決勝終了

 ドイツとスペインのパワーバランスとか、バルサの一時代が終わるとか、そういうお話は他の方にお任せします。

 だって・・・準決勝まで進んだチームは全て、この大会でひとサイクル終える予定ですもんね。加えて、健全経営のブンデスリーガは欧州規模の経済危機にも揺るがない──ってだけで、いざ景気が良くなったら・・・どうひっくり返るかわかったもんじゃないですよね。

 つまり前述のような話題は来年以降へ直接繋がらないので、実はするだけ無駄なんじゃない?というのがぼくのスタンスです 

 ・・・で。今日は個人的に楽しんだポイントについてお話しようと思います。





 サイドにボールホルダーが攻めてきた時に「考えること」は、バイエルンもドルトムントもザックリ言って一緒。

 一人がしっかりカバーできるとわかった瞬間に、もう一人が結構リスキーなチェックを仕掛けて、もうそこで本気で奪ってしまおうぜ!みたいな感じです。

 これ、リスク回避とリスク管理の区別がついていない日本では到底実現できないやり方なんじゃないかと・・・。

 一人が迎え撃って遅らせるのはもちろん、もう一人が助けに来るところまで100%できると思いますけど、そこで思い切り当たってかわされてもいいように作ってあるようなチームって、実際問題ないような?





 日ごろから4バックだけで7人の攻撃を防ぐような練習をしているドルトムントが描いているのは、センターバックが猛然とカバーに向かいサイドバックが強烈チェック4バックの残る2人も同方向に素早くスライドし、空いた反対サイドにはDFライン以外の人が戻って来る──という図式。

 ご自慢の攻撃の速さに匹敵するようなスピードでこれができるって本当に凄いなと思います。もちろん苦しい試合も多かったですけど、結局準決勝のアウェイ戦以外負けてないんですから驚きました。

 ブロックを作って動かさない方が守りは完璧になりますけど、それでは勝ちに行けません。超高速のカウンターがモットーみたいになってますけど、逆に食らった時どうするまでも考えてある──というところが重要ですよね。





 バイエルンの場合、4バックのうち残り3人は「人数分布」の方を重視しているため、すぐにはスライドしません。ですから、リベリなりロッベンなりが戻って来るまでサイドバックは孤独に素早く寄せるのみ。カバーしてもらえるとわかったらガッツリ獲りに行くような図式──と、ここでは簡単に書いておきますね

 これまた面白かったです。広大なスペースへ攻めてくる敵に対して、4バックから一人だけ大きく離れて1vs1に持ち込むのって勇気要りますよね。

 そしてまたこちらも思い切り当たる!トップレベルのチームが大舞台で、しかもアウェイでこのリスクを負い、かつその後を管理して見せる様子には感動しました。




 今回はこうした守り方を堪能しました




 話を振り出しに戻しますけど、それでも両チームのサイクルはこの大会いっぱいで終了します。

 バイエルンはドルトムントを含めた他チームからどんどん人を引っ張り、監督の交代さえあります。主力を何人も失うであろうドルトムントは、また何人もの代わりの選手をどこからか調達するんでしょうね。

 そんな両チームが決勝で・・・直接対決を90分観た事がないので、ヒジョーに楽しみでありますっ

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5月3日

憲法記念日

 大手の新聞社が行った調査では、多数が改憲について必要だと答えた一方で、改憲するための敷居を下げることには慎重──という、予想通りというか、まあ安心みたいな結果が出ていました。





 この件に関しては、まず各論でしょう。


なにしろまず、翻訳・直訳調のヘタ日本語がいただけません。前文からしてヒドイもんです。あれなら超・口語訳とかいうやつのほうがずっとイイくらいです

 ただし、ああだからこそ欧米人でも訳文を読めば理解できるというメリットがあるのも事実。おかしなことになっている部分も、何気ない一つを削ったために他の色んなことを巻き込んであれこれが崩れてしまうことを考えずに変えてしまうのは危険かもしれません。


米から押し戴いてる図式がイヤ、というのも含めて、成立過程が気に入らないという方のお気持ちは十二分にわかります。

 だからって全部決め直しというのも極端かも?

 これまた、戦勝国の押し付けを受け入れたからこそのメリットを考慮の上で、本当に変えて大丈夫なのかを相当慎重に、かつ水面下で探りながら粘り強い外交努力をしないといけませんよね。

 その上で、具体的にどう変えるのかをガラス張りで、これまた真正面から議論──などと書けば書くほど、日本の政治屋さんたちには到底実現不可能に思えます。

 まあ最低でも、自分たちの意思でこれを抱えてやって行きますよ宣言、実質的には押し戴いてるんじゃないぞ宣言みたいなことを、しつこいようですが真正面から決議するだけでも違うとは思います。

 でもどうしても二択になってしまうのがイマドキ。





 さて。変えるならもっとちゃんとした日本語で書き、ちゃんとした方法で制定する──というところまで来ました。

 で、肝心の主旨・内容はどうなんでしょう。

 9条に的を絞ったとしても、具体的にこう変えますとは言わずに変えるカエルばかり連呼されても困りますし、逆にご神体みたいに崇めタテマツってるので少しも変えませんってのもまたおかしな話で。

 こちらを殴るために振りかぶったように見えたので、上げた拳に向けて蹴りをお見舞いしました、でも相手は頭をかいただけでした──では、取り返しがつかないにも程があります。

 しかし、蹴らずにいたら相手が本当に殴って来たので大きなタンコブができました──では人命に係わります。

 どうしましょう 

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5月2日

よのなかばかなのよ

 どう見ても年齢が一桁な女の子に──

 「あら、カワイイおじちゃん♪」

 ──とか言われてしまう昨今、ぼくは一体どこへ向かっているのでしょうか ココハダレワタシハドコ





なんともみっともないことになってしまった猪瀬都知事。行くぜ構造改革!という時にはとても有能な方なんですけど、実は日ごろの了見たるやあの程度だったのかと残念に思います 





誰の差し金なのか?と思わざるを得ませんね。大久保と鶴橋の過激&怪しげなデモ

 なんと、「皆殺し」の看板を掲げるキ*ガイどもを、警察が守っているんだそうじゃあ~りませんか。逆に、やんわりと反駁する「仲良くしようぜ」看板を持っていると規制されるんだそうですね。とてもわが国で起こっていることとは信じられません 

 そもそも──国家とか民族とか、ザックリしすぎるにも程があるというような大きな概念に向かって、これまたザックリと&単純に「好きだ嫌いだ」というのには呆れています。

 わが国には、ふんぞり返り派とヘーコラ派しかいないんですかね?そんなことないと思うんですけど。繰り返しになりますけど、つかず離れず・和して同ぜずができてこそ外交だと思いますけどね 

 ちなみに「差し金」という表現は、お察しの通りデモンストレートしている側と守護している側との両方に対して言っています。

 ・・・いったい誰が?





たかがプロレスとあなどることなかれ。WWEを見れば、USAが世界の国々をどう思っているのかがわかります。

 かつてはダサい田吾作タイツでニヤニヤお辞儀しながらだまし討ちする小物──というのが日本人の典型キャラでしたけど、今では「修行に来た謙虚な若者キャラ」、それもなんとベビーフェース(ザックリ言うと正義の味方サイド)扱いなんですから隔世の感があります ん~♪

 偶発的なきっかけも少なくないとは言え、戦後ここまでの理解を得るのにどれだけの時間を要したか、老若男女問わず思い返すべきと思います。

 それでもまだ、日本なんてどこにあるのか知らない!ちょんまげの人が今もいて、しかも刀持ってその辺を歩いてるんでしょ?と仰る方々が凄まじい数いらっしゃるのも事実ではあります。

 全く別の話になってしまいますけど、渡米して大成功したメキシコ人に悪の国粋主義者が襲い掛かる──なんていう興味深い図式もありました。別に追いかけるのが良いとは言いませんけど、日本もこれくらいのシャレが利く世相であって欲しいです 常に





 では皆様、引き続き良い連休を

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